「繋がる」原体験パート2

2015.5.20
『繋がる』
原体験パート2。

先日Nくんと繋がったエピソードを話しました。
今日書く内容も、人に話すのは2回目。
ちなみに、1回目は、
お会いしたことのない文通相手です。

さて、これも私が小学生の頃の話。
わたしは3歳からスイミングを習っていました。
兄が習っているのを見て
わたしが「やりたい」と言ったそうで。
物心ついた時から平日はスイミング。
学校終わりに毎日スクールに通っていました。

小学生になると
競泳育成コースに入り、練習が厳しかった。
でもスクールに通ってる子は
何年も続けてる子が多く
年齢関係なく自然と「スクール仲間」に。
練習はイヤでも、仲間がいるから続けてました。

仲間といえど
大体市内の子達ばかり。
田舎からわざわざ車で30分かけて通うのは、うちくらいで。
だから、うちの兄妹は他の子達と違って
「スクールだけ」でしか会わない
「スクールだけ」の関係でした。
そんなスクールで
30人くらい所属する育成コースに
Rちゃんという子がいました。

1つ年下の女の子で、市内の子。
何年わたしと同じクラスだったか覚えてないんだけど
当時、天性の素質で平泳ぎが異常に早く
ひょろひょろの体で
歳上のおにーさんおねーさんを
ビュンビュン泳ぎ抜かしちゃう
アメンボスイマー!

がむしゃらに努力しなくても
ジュニアオリンピックに余裕で出ちゃう
彼女は誰もが羨むスーパーガールでした。

彼女は平泳ぎの天才。
だけど
天才ゆえに自覚なし。
傲慢さも、優劣も、激しい競争心もなく。
負けん気と底力は並々ならぬものを持ってると
わたしは感じていたけど。
彼女の天然さと、ひょうひょうとした性格が
それをイイ感じで消してた。

そんなRちゃん。
そんなRちゃんのお気に入りは
「Aoiちゃん」
そう、わたしでした。

彼女、Nくんと同じく喋らないんです。
シャイで、ほんとーに喋らなかった。
いつからあんなに
わたしに懐いてきたのか?
なにがきっかけだったのかは
全然覚えていないんだけど、
気づいたらベッタリで。

体操ルームで皆でゲームしてても
Rちゃんの番になると
Rちゃんがわたしに目配せするから
わたしが彼女の代わりに答えたり
コーチが彼女に話しかけても
「Aoiちゃんに言う」と
わたしに耳打ちして、わたしからコーチに伝言。
そんなのが多くて。

コーチからは「RのことはAoiに聞け」
と言われることもあったくらい。
彼女はわたしには沢山話してくれたけど
ほかの人には本当に必要最低限しか応えてなかった。

Rちゃん

愛くるしくてほんとに可愛くて。大好きでした。
女のわたしからしたら
この子は男の子を翻弄させる子なんだろうな
って小学生ながらに思ってたんだけど(笑)
とにかく魅力的な女の子。

そんな彼女がわたしにロックオン。
なんでわたしなんだろう?

そんな疑問がずっとありました。
4年生の時のクラスだったかな?
Rちゃん、Aちゃん、Bちゃん、わたし。
女の子が4人いて。

Aちゃんは「女王様タイプ」。
スイミングの成績もよく可愛げがあるから
ちやほやされて、ワガママも自己主張もバッチリな子。

Bちゃんは「シンデレラタイプ」
穏やかで控えめで努力家で
スポットライト当てたらとても輝くのに
周りを優先しちゃう優しい子。

こんな感じでいうと

Rちゃんは「天然スター」
天然だしスターだし。おまけに可愛いし。
だからワガママでもシャイでも、
なんでもいいよね!っていう(笑)

で、皆そこそこ仲良しで。
相変わらずリエちゃんはあまり喋らないけど
みんなで「交換日記しよう」って話になり。

書いてきてらスクールで次の人に渡し、
順番に4人でまわしました。
何書いてもよくて、
それぞれの絵描いたり、日記だったり、
シール貼ったり、4人へのメッセージだったり。

だけど長続きしませんでした。

AちゃんがBちゃんの悪口言うようになって
気分悪くて、わたしは段々嫌になりました。
それと同時にRちゃんも
「Aoiちゃんとだけやりたい」と。

だから、Rちゃんとわたしと2人で続けました。
Rちゃんの日記、
ほとんど「Aoiちゃんだいすき」という愛のメッセージ(笑)
そして残り1割くらいは家族の話。

とにかく、好かれてました。
理由は、分からないんです。
でも、目が違うんですよね。
Rちゃんにはわたしに対する「想い」があって。
それは、目を見たら分かる。
分からないけど、それだけは感じました。

中学に進学すると
わたしは部活に入るのでスイミングは辞めました。
辞めるとき、Rちゃんは泣いてました。

泣いて、抱きしめてくれて、
手紙と写真をくれました。
手紙の内容は覚えてません。

それよりも写真の方が衝撃的で。
彼女、写真20枚くらいくれたんです。
それも、おねーちゃんと2人で写ってる写真や
家族旅行のものばかり。

え!?こんなのわたしにくれていいの!?
大事な写真じゃない!

って言ったんですけど
「Aoiちゃんに持ってて欲しい。忘れないで。」って。
で、また泣いてました。

そのとき、
なんか心の奥にグッときたんです。

ああ、Rちゃんとって、
わたしってそんなに大きな存在になってたんだ。

って、ものすごく嬉しい気持ちになりました。
だから、遠慮なく写真もらいました。

今でもその大量の家族写真は大事にとってあります。
今思うと、
理由探すことなんて不要だなって。
理由なんてどーでもいいなって。

目が、瞳が、
わたしにむけられてたソレが
確かなものだったから。

Rちゃんは私と繋がってて
わたしも感じてたから繋がれてたし。
何が理由で、とか、
そんなこと探さなくても良かったんだなって。

スクール辞めてから
彼女とは会ってません。
何かのお祭りで見かけたことはあったけど。

わたしのこと
どれだけ記憶に残っているのか。
スッカリ忘れてくれていても全然平気。

「心で繋がる」は、生きるエネルギーに。

昔も今も未来もない。
ずっと心の奥が覚えてるから。
Nくんと目で会話したように
Rちゃんとも沢山交換した。

「想い」や「空気」を。

「心で繋がる」と、言葉は要らなくなる。

好きや愛や楽しいも一緒。
もっと瞳の奥が伝えてるから。
わたしはこの出来事を忘れないんです。

必ず、わたしの、あの時の感覚を思い出させてくれる。

だから、
わたしは『心で繋がる』に、生きている。
そういうことなんです。

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